エアコンの心臓部とも言える室外ユニット内の圧縮機を、ガスエンジンで動かしているものを
ガスヒートポンプGHPといいます
圧縮機を電気モーターで動かしているものをEHP (Electric Heat Pump)
圧縮機をガスエンジンで動かしているものをGHP (Gas engine driven Heat Pump)
GHPの仕組み
液体が気化すると周囲の熱を奪い、気体が凝縮して液化すると熱を発生する性質があります
この性質を利用し、冷媒を圧縮機で圧縮し、機械的に液化と気化を繰り返すことによって
冷暖房を行います
この圧縮機をガスエンジンで駆動しています
GHPのメリット
- 電力デマンドの低減に貢献できる
- 空調費を削減できる
- 寒い冬でも快適暖房
GHPのメリットについて詳しく教えて下さい
電力デマンドの低減に貢献できる
GHPは電気ではなくガスで空調を行うため、電気ヒートポンプ(EHP)に比べて、
消費電力量が大幅に少なくなり、電力需要抑制に大きく貢献します
また、契約電力量が下がるので、電力基本料金を抑える(デマンドカット)ことができます
空調費を削減できる
- ■イニシャルコストを低減
受変電設備が不要なため、設備費のコストを低減できます
■低消費電力だから契約電力も抑制
電力消費量が少ないため、電力デマンドを抑制する効果があります
寒い冬でも快適暖房
- ■スピーディかつパワフル暖房
ガスエンジンの排熱を有効利用するため、暖房の立上がりが速くて除霜運転が極めて少なく、暖
房特性に優れています
GHPのデメリット
- メンテナンスの手間と費用がかかる
- GHPのガス代と電気代がEHPの年間の電気利用料に負けるケースも有
メンテナンスの手間と費用がかかる
年に1度もしくは3年に1度の【定期点検】を行う必要があります
【定期点検】とは、エンジンオイルやスパークプラグの交換など、自動車の車検と同様の保守点検のことをいいます
ちなみにGHPの運転時間10000hr(約3年)は平均時速40㎞自動車に例えると
40万㎞に該当します
能力にもよりますが、定期点検に10万円~20万円ほど費用がかかるといわれています
GHPのガス代と電気代がEHPの年間の電気利用料に負けるケースも有
近年のEHPエアコンは、かなり省エネ化が進んでいます
機器の利用の仕方によっては、『省エネタイプのEHPの電気代』の合計が『GHPのガス代と電気代』より安くなる場合もあります
GHPメンテナンスマンとしてひと言
これから新規で業務用空調機の設置をお考えの方は、
どのように空調を使用していくのか?
受電設備、ガス設備はどのように考えているのか?
設置スペース(メンテナンススペース)、設置環境はどうか?
総合的に判断してEHP、GHPのどちらかを選択したほうが良いです